システム開発の分野で多くの仕事に従事して経験を積んできたエンジニアは、今度は教壇に立って後進のエンジニア志望者たちを育てることができる。そして培ってきたシステム開発の知識と経験は、新しいエンジニアたちに引き継がれてシステム開発で活かされることになるだろう。教壇に立つシステムエンジニアにとって、学校の講師として果たすべき役割は、仕事で直接役立つ実戦的なスキルを指導するということである。
表面的な技術は、教科書や参考書籍などで独学で勉強することができる。しかし、仕事で実際に役立つ知識やスキルは、独学で学ぶことが難しく、その他に学ぶことができるような手段も限られている。このことから、システムエンジニアを育てる学校に求められている役割は、実際に働かないと得ることができない情報を提供し、即戦力として仕事ができるよう指導することである。その役割を特に重視して、学生たちに実戦的なノウハウを指導することで、彼らの即戦力としての実力が磨かれる。時間と費用をかけて学校に通っているのは、システム開発の仕事を目指している学生が仕事で通用する実質的な知識などを吸収できるからである。講師がこの点について重視し、自らかせられた役割を果たすことで、実戦的な開発能力を持ったシステム開発のエンジニアが育っていく。それだけに、教壇に立つシステムエンジニアは、自身が担っている役割が将来のシステム開発業界を左右することにもつながることを強く意識する。